花持ちをよくするため

植物が弱ってしまう多くの要因は、水不足。水不足とは、葉が根から吸い上げた水分を蒸散し、水分の供給が追いつかないことで起こります。水不足を解消することが、花持ちをよくするポイントになります。花に水を十分に行き渡らせるためには、「水揚げ」が必要になります。そして、私たちのハウスでの日々の管理も花持ちに影響すると強く考えています。切り花になった後も、バラが水分を上手に吸い上げるよう日々の管理(光合成を増やすための取り組み等)をしています。栄養分を十分保持したまま、植物の力を最大限発揮でき、株で咲かせた状態に近くなるように取り組んでいます。

●水揚げの基本 -水分を吸い上げやすい状態にする-

1.水中で切る
・切り口からの空気の侵入を防ぐため
→空気が入ってしまうと気泡ができ、水の移動が止まってしまうことがあるからです。

・切り口の乾燥を防ぐため
→乾燥すると水揚げをする力が弱まるからです。
*水中で切る場合ができない場合は、切ったあとすぐに水につけましょう。

2.切れ味のいいもので、スパっと切る
・茎には、水を吸い上げる導管があります。この導管を潰さないことが大切です。切れ味のいい剪定ばさみでスパっと切ってください。
*剪定ばさみ等がなければ、刃を新しくしたカッターを使いましょう。

3.斜めに切る
・斜めに切ることで切り口の断面積が広がり、水の吸い上げがよくなります。

●水替えの基本

・毎日新鮮な水に替えることも長持ちのポイントになります。水を放置すると細菌が増え導管を詰まらせてしまい、枯れる原因にもなります。

・水中につかっている茎は、時間とともに痛んでいきます。その場合は切り口を綺麗な状態にするために、茎(1~2㎝)を切ります。

フラワーフード

・当社で花を買っていただいた方にはバラ専用のキープローズを差し上げています。キープローズは、水中の雑菌の繁殖を押さえ、花が開花するための糖を含んでいるため、咲いていく様子を長く楽しんでいただけます。

*フラワーフードを使用する場合は、毎日の水替えは不要で、水が切れないように足していくことで効果は変わりません。
*花屋さんで花を購入する際にフラワーフードがございましたら、一緒に購入してもらえれば、花のある暮らしを少しでも長く楽しんでもらえると思います。